森野吉野葛本舗は、葛一筋450年の歴史を誇ります。 葛粉は葛根を破砕し、寒い冬の地下水のみで何度も不純物を精製、自然乾燥させた添加物を一切含まない自然食品です。 森野吉野葛本舗のある奈良県大宇陀はきれいな地下水が豊富です。 また冬の冷え込みが大変厳しいので、工程中に雑菌の繁殖などがなく安定した品質の葛粉を作るのに適した土地といえます。 当地の冬の地下水で葛を精製する工程を「吉野晒し(よしのざらし)」と呼び、こうしてできあがったものは葛粉の中でも特に良質な「吉野本葛」と呼ばれ、全国に出荷されます。
原料の葛根は灰汁を多く含んでいるため、地下水で攪拌・精製を10回前後、2~3週間にわたって行います。 タンクから水を抜くと真っ白な葛が姿を見せ、それを再度攪拌し、最終工程に入リます。 細かいメッシュの布を通して、不純物が取り除かれます。これを60~90日乾燥したものが本葛粉となリます。 旧工場見学の合間に併設の葛資料館や、昭和天皇もご高覧されたという旧薬園は、大正5年、薬園の貴重さと保存に対する意欲が認められ文化財史跡に指定され資料館にも歴史がぎっしリと詰まってました。 続いて新工場「葛の館」へ移動。「吉野晒し」と呼ばれる伝統製法を基本に、工場内には新設備を完備し、衛生面の向上を計っています。 新工場の中は設備こそ新しいものの、工程は昔ながらのもの。 温度管理、衛生面において技術が進歩し、製造期間(攪拌時間・乾燥時間)が短く、品質が安定、生産力の向上に繋がっているようです。 攪拌も自動化され、しかし昔ながらの工程を守ることで、更なる良品の生産を目標に努力し続けられておリます。
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